君と俺の事情
……。
なんで俺、ちゃっかり手嶋の自宅前にいんだ?
つか、気まずいだろ。
あんときに、突き放した感がめちゃくちゃある言葉言って。
あの日以来、あの場所にさえ近付いてない。
+α…会ってない。
これだけ条件あったら、さすがに気まずいからな?
あ〜嫌だなぁ…。
―ピ〜ンポ〜ン
ああ…チャイム押しちゃったぞ…。
ああ…怖いぞ…。
ああ…どうしよう…!!
「…長瀬…」
「よ、よう…!」
おい、この間を何とかしろ!!
「…入って。誰もいないから」
「お、おう。お邪魔します…」
なんか、成り行きで家にお邪魔することに。
誰もいないって、共働きなのかなぁ。
俺は、手嶋に付いて行った。
連れてかれたのは、手嶋本人の部屋。
…超シンプルだな…。
つか、物がないです…。
「何の用なの」
冷たく言い放つ手嶋。
学校とは全然態度が違うし。