君と俺の事情
「お疲れー」
「お疲れ」
「やっと、終わったなー!」
1時間のライブは、トラブルもなく無事に終了、文化祭も終了した。
あと30分ぐらいで、学校内に関係者以外いなくなる。
そのあとは、全校で片付けをする予定になってるが…。
俺らは自分達が使った楽器やらを、片付けるために、クラスの手伝いができない。
=俺らの片付けが終わり次第、誰よりも早く帰れるのだ!
「さっさと片付けるぞ!」
「うーっす」
…―
紗夜side
あたしがおまじないと偽って、長瀬にキスをした。
理由?
キスしてみたかったから。
……嘘。
ホントは、好きだから。
そのアピールのために、彼にキスをしたんだよ。
だけど、あの人…全然動揺してなかった。
文化祭の片付けを終えたあと、あたしは家路を歩いていた。
そしたら…なんか、女子に囲まれたいきなり。
「何」
「ね、あんたさ、長瀬君に…キスしたんだって?」
「……」
「後輩がたまたま見てたんだよねぇ。…付き合ってもないのに、キスできんの?」
「いい度胸してんじゃんよ」
はぁ…めんどくさい。
いきなり絡んできて。
なんなの。