君と俺の事情
集side
紗夜が帰ると言い出した。
夜遅い為、俺は送り届けることにした。
紗夜に話したいことがあったから。
「覚えてたなら、どうして言ってくんなかったの」
「いや、確信なかったし」
結未姉ちゃんに拾われる前に、紗夜に会った。
そのとき、紗夜から青のガラス玉をもらった。
俺は首に着けてる。
色んな改造して。
「俺、大事に持ってるよ?」
首にかけてたガラス玉を出して、紗夜に見せた。
「俺さ、紗夜のこと忘れたことないよ?」
「あたしもないってば」
「気の強い子とか思ってたのに、今も昔も変わってないし。弱々しい女子だよね」
「う、うっさい!あんた図々しい!」
「また会えたのが、運命みたいだと思わない?」
「…そうだね」
昔話しをしていたら、いつの間にか紗夜宅に。
「送ってくれてありがとね」
「うん。じゃ、明日」
俺は紗夜が家に入ったのを見てから、歩き出した。
最近、俺はなんか変なんだよな。
無償に紗夜のこと気になるし。
さっきだって、俺ん家より紗夜ん家の方が近いのに、俺ん家に運んだり。
俺、何してんだろ。
俺がおかしくなったの、あんときのキスからだ。