君と俺の事情


「ただいま」

「遅いじゃんか。委員会か?」

「べつに。夕飯いらない」

「え!おい、集!…どしたんだあいつ」

「なんかあったんでしょ」

「もしかしたら、お前が「わかってるよ!!わかってるから、何も言うなよ」


結未姉ちゃんも遊我兄ちゃんも、なんか誤解してるみたいだ。
あとで訳話さないとな。

俺は部屋に戻るなり、ベッドにダイブした。
なんか帰り、めちゃくちゃ考えたせいか、疲れた。気疲れしたわ。
ホントに訳わかんない。好きとかマジで。
同級生の女子とか好きになったことないから、全然わかんないや。
でも、結未姉ちゃんと俺の好きと、紗夜が俺のこと好きっていう気持ちは同じか?
俺ぶっちゃけ、結未姉ちゃんのこと、1人の女として見てない気がする。
俺の好きはきっと、1人の姉でしかない筈だ。
じゃ、紗夜に対しての気持ちは?
…わかんない。不明…かもしれない。
自分で隠してるだけなのかも。


…ー


「集朝飯食わねぇと、バランス崩れるぞ?」

「そーゆー気分じゃないんだ。心配してくれてありがと遊我兄ちゃん。行ってきます」

「お、おう。なんか変じゃね?」

「うん。なんか妙に明るい」

「「………」」


俺は走って学校に向かった。
なんか知らないけど、超〜気分がいい!
すがすがしい気分だ。
多分、見つかったからだと思うけど。

昨日、自然に眠りに落ちるまで、必死に考えてた。
紗夜といて、何か感じなかったかとか色々。
そしたらあったんだよ。
あいつにキスされたとき、初めてドキドキした。
結未姉ちゃんとは違うキスに。
応援してるとか言われて、凄く嬉しくなったり。
あいつが絡まれてると、どうしてもほっとけないし。
一緒にいると、ちょっかい出したくなるし、めちゃくちゃ笑うし。
あいついると、自然に癒されるし、落ち着くし。
この感情達が、俺の答えだ!
紗夜=好き。
つーことだ!
これで問題が解けたんだ!
結未姉ちゃんには申し訳ないけど、ちゃんと自分の気持ち話すよ。
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