烏城の陽
 私は彼に説いた。いかに二次元に住まう現代の天女たちが素晴らしい方々なのかを。勿論今液晶に映っている女の子についても語った。

「彼女はあかりさん、舞姫学院に通う高校二年生であって…………」

 遠藤は私の話を聞きながら頷き、たまにくだらないギャグを挟んだ相槌を打ったりしていた。

「では二次元世界に住むようになってしまったから、彼女らの鼻は押しつぶされて終いにはなくなってしまったわけだな」

 彼の失礼極まりない態度には最初は抵抗があったものの、そんな感情はいつのまにやら何処かへ飛んで行き、私たちは古くからの友人のように語り合った。




 ……このとき関わらなければ……いや、もう何もいうまい。言ったところで私の行いは償われないのだから……
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