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雪解け水で濡れた田舎道。

まだ少し雪が残っている。

長いバス旅に疲れたのか、いつの間にか颯はあたしに寄りかかり眠ってしまっていた。

バスにはあたしたち以外にお年寄りが2人乗っているだけ。

車内は静かで、バスの軋む音だけが響いていた。

「次、終点です」

気が抜けたような声で運転手が言った。

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