蒼空の青
「ねぇ、此処・・本当にグラウンド・・??」
「・・・・・」
わたしたちが見たのは、
野球部の練習の様子が一欠片も感じられない
辺り一面、雑草だらけのグラウンドだった。
「蒼・・此処、ほんとに野球部あるよね・・」
「あ、あぁ、・・じゃなかったら、
この高校に来た意味が・・『あのぉ・・』」
・・・えっ・・声・・??
「・・君たち一年生だよね・・?もしかして、
野球部、入部希望の人たちかな?」
声がした方を振り向くと、長身で
ユニフォーム姿の眼鏡をかけた人が立っていた。