俺様☆キング
現れた悪魔
【音子side】
慧と初めて1つになれた瞬間だった。慧が愛しくて堪らなかった。
でも…終わったと同時に足の怪我が気になった。
自分から自然に転んだ訳じゃない…確かに誰かに足を引っ掛けられて転んだ感覚があった。恨み買う様な事はしてないハズなのに…。
-次の日-
私は普通に登校して靴箱で上履きに履き替えようとしてた。
カチャ。
靴箱を開けたら中には手紙が一枚。
「何だろ…」
手紙にはこう書いてあった。
『慧の前から消えてくれるかな? 私の慧なの。あなたみたいな不細工な子と慧は釣り合わない。これ以上私を怒らせないでね?』
「えっ…何これ…」
私は一気に寒気を覚えて手紙を持ってる手が震えだした。
「よう、音子」
いきなり後ろから話しかけられた。
それは慧だった。私は持っている手紙の内容を見られたくない一心で手の平におさまるぐらいにぐしゃっと丸めた。
「お、おはよ…」
「……何隠した?」
「えっ…べ、別に…何も?」
「…出せよ」
「何も無いから!」
「ラブレターじゃねぇのかよ」
はぁ? …慧はバカだ。呆れ果てて何も言えない。
「違うよ。友達からの手紙だから慧は何も心配しなくても大丈夫」
「…ふーん。分かった」
「うん」
良かった…、気付かれてない。
「じゃあ俺行くわ。また後でな」
「うん、またね」
そう言って慧は私の頭に手を置いてポンポンってしてから階段を上がって行った。
ぐしゃ。
手の中におさまる手紙を力一杯握った。
「…っ、言える訳ない…」
慧には私の事で迷惑掛けたくないんだ。分かってくれるよね?
その時靴箱で立ち止まる私の前をボブショートに軽くパーマをあてた可愛い女の子が通った。
「消えてくれるよね?」
えっ…。聞き間違え…?
私はそう思って女の子を目で追ったら、その子も私の事見ていた。そして笑った…、でも目が笑ってない…。
あの子だ、この手紙の送り主…。そう思うと怖くて仕方なかった。
授業中でも休み時間も、あの女の子の事が気になっていた。
きっと慧の事すっごく好きなんだろうな…。私が慧の彼女になったから恨み買っちゃったんだ。
「…ね」
はぁ、大げさにならなければ良いんだけどな…。あの子のせいで友達が離れて行くと無いよねぇ…?
「…音子っ!」
「えっ!? はいっ!!」
考えてる事に夢中過ぎて呼ばれている事に気がつかなかった…。
ドアの方へ行くと慧が、ちょっとキレかかっていた。
「あっ、慧…」
「んだよ、その反応は」
「あ、ごめん、ごめん」
「…」
慧は私の顔をじっーと見始めた。
「な、何…」
「…やっぱ何かあるだろ、言えよ」
「なっ、何も無いって」
慧は私の手を握った。
「えっ…」
「俺、そんな頼りねぇ…?」
慧はすごい切ない顔で私を見つめて来た。
「っ…。違う、本当に何も無い…」
「信じるぞ…」
「うん…」
そう言って慧は握ってる私の手を自分の方に引き、私を抱きしめた。
ふわっと香る慧の匂い、私の体を抱きしめる強い腕の力、何もかも愛おしい…誰にも渡したくない。
そう思っているさなか、多くの生徒が行き来してる廊下の奥の方に私の目にはしっかり見えていた、あの女の子が私達を見ている事を…。
慧と初めて1つになれた瞬間だった。慧が愛しくて堪らなかった。
でも…終わったと同時に足の怪我が気になった。
自分から自然に転んだ訳じゃない…確かに誰かに足を引っ掛けられて転んだ感覚があった。恨み買う様な事はしてないハズなのに…。
-次の日-
私は普通に登校して靴箱で上履きに履き替えようとしてた。
カチャ。
靴箱を開けたら中には手紙が一枚。
「何だろ…」
手紙にはこう書いてあった。
『慧の前から消えてくれるかな? 私の慧なの。あなたみたいな不細工な子と慧は釣り合わない。これ以上私を怒らせないでね?』
「えっ…何これ…」
私は一気に寒気を覚えて手紙を持ってる手が震えだした。
「よう、音子」
いきなり後ろから話しかけられた。
それは慧だった。私は持っている手紙の内容を見られたくない一心で手の平におさまるぐらいにぐしゃっと丸めた。
「お、おはよ…」
「……何隠した?」
「えっ…べ、別に…何も?」
「…出せよ」
「何も無いから!」
「ラブレターじゃねぇのかよ」
はぁ? …慧はバカだ。呆れ果てて何も言えない。
「違うよ。友達からの手紙だから慧は何も心配しなくても大丈夫」
「…ふーん。分かった」
「うん」
良かった…、気付かれてない。
「じゃあ俺行くわ。また後でな」
「うん、またね」
そう言って慧は私の頭に手を置いてポンポンってしてから階段を上がって行った。
ぐしゃ。
手の中におさまる手紙を力一杯握った。
「…っ、言える訳ない…」
慧には私の事で迷惑掛けたくないんだ。分かってくれるよね?
その時靴箱で立ち止まる私の前をボブショートに軽くパーマをあてた可愛い女の子が通った。
「消えてくれるよね?」
えっ…。聞き間違え…?
私はそう思って女の子を目で追ったら、その子も私の事見ていた。そして笑った…、でも目が笑ってない…。
あの子だ、この手紙の送り主…。そう思うと怖くて仕方なかった。
授業中でも休み時間も、あの女の子の事が気になっていた。
きっと慧の事すっごく好きなんだろうな…。私が慧の彼女になったから恨み買っちゃったんだ。
「…ね」
はぁ、大げさにならなければ良いんだけどな…。あの子のせいで友達が離れて行くと無いよねぇ…?
「…音子っ!」
「えっ!? はいっ!!」
考えてる事に夢中過ぎて呼ばれている事に気がつかなかった…。
ドアの方へ行くと慧が、ちょっとキレかかっていた。
「あっ、慧…」
「んだよ、その反応は」
「あ、ごめん、ごめん」
「…」
慧は私の顔をじっーと見始めた。
「な、何…」
「…やっぱ何かあるだろ、言えよ」
「なっ、何も無いって」
慧は私の手を握った。
「えっ…」
「俺、そんな頼りねぇ…?」
慧はすごい切ない顔で私を見つめて来た。
「っ…。違う、本当に何も無い…」
「信じるぞ…」
「うん…」
そう言って慧は握ってる私の手を自分の方に引き、私を抱きしめた。
ふわっと香る慧の匂い、私の体を抱きしめる強い腕の力、何もかも愛おしい…誰にも渡したくない。
そう思っているさなか、多くの生徒が行き来してる廊下の奥の方に私の目にはしっかり見えていた、あの女の子が私達を見ている事を…。