俺様☆キング

白天使の正体は!?

【音子side】

　私は昔の片思い相手と付き合える事になった。嬉しいはずなのに…どうして慧の顔が離れない…。何であんなにも光輝君と付き合う事を反対するんだろう?　光輝君の事で最近良く突っ掛かってくるし…何なんだろう?

　私は屋上から教室に帰るため階段を下りていた。そしたら反対側から光輝君が階段を上がってきた。

「あ、光輝君」
「おう束岡」
「屋上に何か用なの?」
「あ、いや違う。束岡を探してたんだ」
「そ、そうなんだ。ごめんね探させて」
「あのさ…今日デートしない?」

　デート…!　嬉しい!　初めて光輝君とデート出来るっ♪

「うんっ!　する!　絶対する～!!!」
「ほんと!?　良かった、断られるんじゃないかと思った～」
「そんな事しないよ!」
「じゃあ、放課後迎えに行くね」
「うん!　じゃあねぇ～」

　やった、やった～♪　早く放課後にならないかな～!
　どこに行くんだろ。映画館かな?　遊園地かな?　どこでもいいや、光輝君といれるなら!

　－放課後－

　やっと放課後になった。私は光輝君の迎えを待っていた。

「束岡、いる?」
「うん!　いる」
「ごめん、待たせたね」
「ううん。大丈夫!」
「映画館で恋愛系の映画をやるから束岡と見たいなって思ったから」

　光輝君はちょっと頬を赤くして鼻を指で擦ってた。
　その仕草にキュンと来てしまう。

「その映画早く見たいな!」
「じゃあ、早速行こう」

　映画上映中はずっと手を握ってくれた。ドキドキしてて映画の内容が全然分からなかった…。

「どうだった?」
「うん。すごく良かった。泣きそうになった」
「そっか、気にってくれて良かった」

　内容全然分からなかった上に、それなりの返事をしてしまった。でも流石に『手に気になって分からなかった』なんて言えないし…。

「じゃあ、次行こうか」
「うん!」

　時間は既に22時を回ってた。でも光輝君と一緒にいたいから時間なんて気にしなかった。