恋愛の条件
奈央は、処女ではない。

貞操観念が強いわけでもない。

ただ、修一の考え方が理解不可能だった。

初めから終わりが見えている関係？

そんな問いに修一は低く笑う。


「その方が便利だろ？ちゃんとした彼女なんて作っても中々会えないし、身体だけの関係の方が楽だ」


モテる男にだけ許された発言だ。

間もなく新しいクライアントが決まり、修一には、新しい期間限定の彼女ができた。

相手の方も了解済み、なんて言っていたが、絶対に女の方は未練があるはずだ。

少しでも修一と一緒にいたくて、期間限定だけでいいから、と条件を呑む。

そして、もしかしたらこの期間を延長してくれるのではないか、と期待して最後の日を迎えるのだ。

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