恋愛の条件
------そして、3時間後。
奈央の心配は杞憂に終わった。
眉目秀麗な二人がスクリーンの前に並ぶ、それだけで、出席者の注意を惹きつけた。
勿論プレゼン自体は、修一と片桐の絶妙なチームワークと洗練されたスキルでスムーズに進む。
二人がその場の空気全てを操っている、そう思えた。
パワーポイントのマウス操作をしていた奈央までもがいつの間にかサイバーマイクロ社の重役達と一緒になって二人のプレゼンに惹きつけられていた。
奈央は二人の実力がブラッフではなかったと認めずにはいられなかった。
プレゼンが終了する頃には、先方の方から、次のミーティングの日を指定してきたのだった。