恋愛の条件
「ねぇ、LB社との打ち合わせなんてないでしょ?」

不思議そうに奈央が尋ねる。

「ないけど?」

「何でウソつくのよ?」

「お前、わかんねぇのかよ?」

「?????」

もしかして、自分が緊張すると気を使ってくれたのだろうか、と奈央は考えた。

「もしかして、気を使ってくれたの?」

奈央の問いに修一は口をぽかんと開け、呆れた顔をする。

「鈍感女……」

肩を落とし一言そう零す。

「はぁ?意味わかんない……」

「むしろ逆だ、逆!けん制したんだ!」

「???」


(何をけん制する必要があるの?)


< 191 / 385 >

この作品をシェア

pagetop