恋愛の条件
この不毛な恋愛に意味なんてあるんだろうか。

一方通行の想いは辛くて残酷なのに他の男に目を向けさせてもくれない。

どんなに条件を満たしてくれる男も、幸せにしてくれるだろう男も、自分の心は満たすことはできないのだろうか。

タクシーを降りると雨は止み、星空が広がっていた。

桜の香が風にのって奈央を優しく包む。


(この星空の下、私以外のみんなは器用に恋愛をしているのかなぁ……)


いつになったら、自分の心はこの星空のように晴れるのだろうか。

いつかは、前に進めるのだろうか、と一人空を仰ぎ呟いた。


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