恋愛の条件
「私は、その、別に……」

蒸気した頬で奈央が身体をぴったりとくっつけて甘えてみせた。

「どうした?」


(さて、限界かな?)


「わ、私は、別に……」

「クス、私は別にいいから続きしてって?」

「なっ///」

「お前今めちゃくちゃ我慢してんだろ?どうして欲しいか言えよ?」

「か、からかったわねぇ!?」

奈央の顔が一気に赤くなる。

「いや、本心だってば♪奈央を大事にしないとなぁ~って思って♪」

「もうっ!ちょっと感動して我慢した私がバカみたいっ!」

「あれ?何を我慢してたの?」

修一が意地悪な顔で奈央を覗き込む。

「知らないっ!一人でお風呂でも入りなさいよっ!」

奈央は肌蹴たバスローブを直し、わざと修一に背中を向けた。

「はぁ?何言ってんの?そんな恰好で人出迎えておいて」

修一はもう一度奈央を引きよせ、背後から彼女を抱きしめる。

「アッ、たまたまお風呂から上がったら修が帰って来ただけでしょう」





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