恋愛の条件
作業を始めて2時間程経っただろうか、それでも奈央の作業は終わる気配がない。

奈央の事務処理能力は営業部でも群を抜いていた。

しかし、慣れてない部署のせいか、そのスキルを持ってしても、中々作業が進まない。

奈央は一層集中力を高め、休憩も入れずにパソコン画面と向き合っていた。


お昼近くになり急に周囲がザワついていた。

もうこんな時間か、と身体を伸ばし一呼吸いれると、気が緩んだせいか急にお腹が鳴った。


(ヤダ、集中力が切れた瞬間これだ……)


独り顔を赤らめていると、背後でクスリと笑う気配がした。

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