雨の中にたたずんで
そう思って照れていると、不意に優輝くんが立ち上がった。


「って、わけでお風呂入ろうか、聡子さん」


優輝くんは指輪をじっと眺めていた私をひょいと軽く抱き上げた。


「きゃっ」


びっくりして思わず首筋にしがみついちゃったけど・・・


「やだとか言わせないからね」


ふふっと笑う優輝くんの顔はちょっといじわるで・・・



優一さんとはやっぱり違うんだなぁとおもっていたら



「・・・手に入れたなら、手加減しないよ?俺」


もう一度優輝くんはそう言って笑った。
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