Whisper.




「…なんで?」

「え?」

「こんなんだよ。自分の彼女独り守ることさえ出来なくて…こんな俺を好きだって…爽那を見たとしても、好きだと思っても、爽那を幸せに出来るわけない。」




なんでかな?




好きになっちゃったんだもん。




「そばにいてくれるだけで、私は幸せだよ」




たとえ愛とかがなくても
彼女って言葉は私だけだから。




「…バカ」




うん。




知ってる。




バカって言うのに
頭を撫でてくれて…
その一つ一つが幸せに感じる。




「行くか」




会計を済ませて外に出ると
さっきまで雲で隠れてた太陽が
少しだけ出てきていた。




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