Whisper.
「どっか行くか?」
「…嫌だ。」
「なんで?」
「家が良い。」
「…服着ろよ。上着だけってヤバいから。」
「健太もね。上半身裸ってヤバいから。」
お互い顔を見て笑う。
そう。
それだけで幸せなんだ。
「家で良いの?」
お互い服を着て、ソファーに再び
もたれかかる。
「うん。」
「そっか…」
「どっか行きたい所あるの?」
私の髪をやたらに触る健太の手を握った。
「あ…」
「触るから」
「爽那の髪好きー」
健太の手は私の手をちゃんと握って
私の首に健太は顔をうずめた。