殺し屋少女の恋物語


「あたしが、あたしがいなかったら…妹も奏も生きてたのに…っ。
全部あたしのせいだっ!!
お願い、遊。
あたしの最期を見届けて?」


そっと鞄のなかに入れたナイフをとりだす。

そのナイフをみて遊は目を見開く。

「冷愛!お前のせいじゃねえよ!
やめろ!お前が死んだって何もかわらねえ!」

「もう、決めたから。」


ナイフを心臓に向かってつきさす。

…つもりだったのに、遊の手が邪魔をする。


「馬鹿!手、痛いでしょ?やめてよ…っ
遊…手どけてよ…っ!!
遊まで死んだらどうすんの!?
あたしや奏の分まで生きてよ!」
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