裏切りの足音
「…確かに、クイナが襲撃されたり、シキのことを庇い立てするような行動を見る限り、こちらの情報が向こうへ流れていると考えた方が良いだろうな」
犬神使いのクイナ、そして同属でありながら離属したシキのことは、内部で極秘として扱っていた。
なのにマノンは現われる。
「能力者狩りのことと言い…。大分向こうに情報は流れているんだな」
「そうね。特に同属じゃない者の能力者の情報はトップレベルの秘密。幹部でなければ知りえない情報を、マノンは知っているんだものね」
ヒミカは深く息を吐き、前髪をかき上げた。
「ぶっちゃけ、マカの方で心当たりは?」
「残念ながら一部の幹部を除き、あとは全て私の敵だと思ってる」
「あっそ」
呆れながら肩を竦めるヒミカだが、その本意は知っていた。
現当主であり、マカの祖父は、マカが生まれてすぐ次の当主として決めた。
そこに同属達の反感はもちろんあったし、今でも完全には消えていないことを知っていた。
犬神使いのクイナ、そして同属でありながら離属したシキのことは、内部で極秘として扱っていた。
なのにマノンは現われる。
「能力者狩りのことと言い…。大分向こうに情報は流れているんだな」
「そうね。特に同属じゃない者の能力者の情報はトップレベルの秘密。幹部でなければ知りえない情報を、マノンは知っているんだものね」
ヒミカは深く息を吐き、前髪をかき上げた。
「ぶっちゃけ、マカの方で心当たりは?」
「残念ながら一部の幹部を除き、あとは全て私の敵だと思ってる」
「あっそ」
呆れながら肩を竦めるヒミカだが、その本意は知っていた。
現当主であり、マカの祖父は、マカが生まれてすぐ次の当主として決めた。
そこに同属達の反感はもちろんあったし、今でも完全には消えていないことを知っていた。