〜 YOU & ME 〜
「かなり減ってる いた奴らは皆幻想なのか?」
「まさか姉貴は消えたりしないよね?!」
問いかける雷電を赤龍は意地悪そうに笑ってる
学校屋上の透明モノクロ屋根に日差しが淡くぶつかる
赤龍の額と雷電の額の間を細い青白い稲妻が走ってる
「この学校の過去を透視してごらん もうできるはずだよ」
雷電は赤龍の言うとおり"見"た
"見え"た 確かに始めから欠席者たちは存在してない
それどころか 今存在する者たちも過去から消え始めてる
白虎もいなくなった
ふと赤龍が写った
赤龍自身が何人もいる クローンとかじゃない
同時の瞬間の中で赤龍がチョコ食ったり 赤龍が屋上で寝てたり 赤龍が俺とキスしてたり 人の弁当食ってたりしてる
呼吸を乱しながら雷電は透視を止めた
人の弁当? 待てよ その人たちはどこにもいないじゃないか!?
わけがわからなくなってきた雷電
そばでフランスパンぐらいのチョコレートを食べてる赤龍
2人だけの屋上