俺と貴女を繋ぐ場所
第１話
俺が旧館に足を運ぶ数時間前…
「おーい！龍之介っ！」
次の授業の移動教室に向かう途中、７組の前を通りかかったその時、聞き慣れたアイツの声がした。
「何だ？マサ。」
声がした方に振り返ると満面の笑みを浮かべた俺の親友･河本 雅貴<かわもと まさき>が手を振っていた。
「ビッグニュースｯ！知ってるか？図書館って、記念館の中にある所だけじゃないんだって！」
「…は？」
「だーかーらー！図書館って、記念館の中にあるのが新館で、５年くらい前に出来たんだってさ。んで、全然知られて無いんだけど、旧館ってのが校舎裏の林の所にあるらしいぜ！…とりあえずまだ旧館もやってるみたいだぞ？新館にない、お前の好きな明治･大正の文豪の本とか色んな古書があるらしい！」
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