俺と貴女を繋ぐ場所




「あー…、嫌い…か。」
(何か勘違いされてるよな?俺がそんなんで嫌いになると思ってんのか?)


「私、ずっと…松本君に会いたかったんです。」

小日向から思いもよらない言葉が発せられ、俺は驚いた。

「え…。」
(小日向、何言ってんだ?)


「松本君が旧館に来なかった1ヶ月…知らないうちにたくさん松本君の事考えてて、会いたくて、お話したくて…、寂しかったです…。」
小日向は、涙を流して言った。

「ちょッ、待て!泣くなよ…。な?」

「だって…、」

「俺は…、お前のついた嘘、嬉しく思ったけど?」
俺は自分でも驚く程、小日向に優しく宥めるように話ていた。


「え…?」

「それは悪い嘘じゃないだろ?自惚れてるかもしれないけど、俺の事を思ってついた嘘だと思ってる。だから、怒ったり…嫌いになんてなんねーよ」

「ほ、ホン…ト?」
小日向はタダでさえ可愛いのに、涙目と上目遣いという女の最終兵器で俺を見つめた。


「あぁ。」




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