俺と貴女を繋ぐ場所
「…手首、大丈夫か?」
俺は話している間ずっと気になっていた手首の事を聞いた。
「あ、忘れてました。…痛ッ」
(忘れてたのか…!)
本当に俺に言われて手首の事を思い出したような小日向は、手首を動かして見せると痛みが走ったようで、掴まれてた場所が明らかに分かる程、手首は赤くなっていた。
「西島の野郎…。大丈夫か?保健室行こう。」
「だ、大丈夫です、このくらい。」
「でもな…」
男の力で小日向の細い手首を握ったらどんなに痛い事か。
「大丈夫です。…ありがとうございます。」
「分かった。もし夜になっても痛むようなら絶対病院行けよ?」
(少し強引かもしれないけど、心配なんだ。)
「はい。ありがとうございます。」
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