俺と貴女を繋ぐ場所


朝練が終わり、部室へ向かう途中の廊下で西島と智花、同じクラスの成澤が居るのが目に飛び込んできた。


「ど、どうも…。」

そう言いながら、昨日西島に掴まれた手首を擦っている智花。

「大丈夫?もしかして、痛む?」

そう言って、西島が智花に触れようとしていた。

(ふざけんな)
「何してんだよ、お前。」

今すぐに西島を殴りたい衝動を抑え、怒りに満ちた声で俺は言った。


「まつ、も…と、くん?」

西島の陰から不安そうな顔をして智花は顔を覗かせた。
俺の顔を見るなり少し安心したような表情の智花。

「ま、松本っ!あ~~…昨日掴んだ手首大丈夫かなって…それだけ!それだけ!じゃ、じゃあ俺行くわ。」

昨日に引き続き、今朝の事もある西島は、焦ったようにそう言い残し去って行った。


「…………。」

「…………。」

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