俺と貴女を繋ぐ場所


4時間目の授業終了のチャイムが鳴ると、一斉に教室が煩くなった。

(やっと昼休みか)

昨夜は殆ど眠れなかったせいで授業中は眠く、午前の授業が長く感じた。

購買でパンを買い、智花が居る休館へと足早に向かった。

休館に入ると、旨そうに弁当を食べる智花が居た。

「よ。」

俺が声を掛けると、一瞬キョトンとした智花。

「松本くん…」

「隣、いいか?」

そう言って俺は智花の返事を待たずに貸出カウンターの中に入って、隣に座った。

「教科書ありがとな、助かった。」

「あ、うん…」

「飯、一緒にいい?」

そう聞くと少し顔を赤くしてコクコクと首を縦に振る智花。

如何にも女子の弁当って感じの彩豊かな弁当が目に入った。

「智花の弁当旨そう。」

そう言って覗きこむと、智花の顔は真っ赤になった。

「ま、松本くんは、パン?」

「あー、弁当は早弁で食っちゃうし、昼飯はとりあえずパン食って、部活前にも何か食うよ」

食の違いに驚いたようで、一瞬驚いた表情をして智花はこう言った。
「そんなに?」

(なんでイチイチそんな可愛いかな)
「てか、智花の弁当小さくない?それで足りんの?」

「うん。私はこれで十分…」




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