俺と貴女を繋ぐ場所
智花が教室に入ったのを見届けると、俺も自分の教室に入った。
(やべ、今日俺日直じゃん)
俺は成澤と日直をやることになっていた
。
ウチのクラスの日直は前日に担任がクジを引いて決めるという、風変わりな決まりがある。
「おはよう、松本。日誌、午前中の分は宜しく~」
そう言って成澤はニヤニヤしながら俺に日誌を押しつけてきた。
「んだよ」
「べっつに~?」
最近思う。マサと成澤は似ている、と。
俺は溜息をつき、日誌の今日のページを開いて見ると、<松本へ>と書かれたポストイットが貼ってある事に気付いた。
松本へ
アンタの可愛い彼女さんがクリスマスにデートしたいそうよ。
因みに、あの子の誕生日24日だから♡
成澤。
と書かれていた。
そういえば、まだ智花の誕生日を知らなかった。
過ぎてから知るという、最悪の状況を回避出来たのは成澤のお陰だ。