俺と貴女を繋ぐ場所
「つーか、マサの奴 余計な世話焼いてくれるよな」
「…ぇ?」
すっかり、まったりモードの智花は、俺の声色と怪訝そうな表情をみて固まった。
「今朝だって、折角朝から智花の顔見れたってのにアイツのせいで少ししか智花と会えなかった」
「で、でも…河本君は私たちの事バレない様にって…」
「それが余計なんだよ」
「……っ…、」
「あ、悪い……智花?」
智花は悪口やら文句を酷く嫌う。
それを分かっていても、智花の事が絡むとつい、言葉にしてしまう。
「河本くんのこと…悪く言っちゃ、だめ…!」
悲しそうで、今にも泣き出しそうな智花を見て焦った。
「分かったから…そんな顔すんな……」
今にも零れ落ちそうな涙を浮かべた智花に、俺はそう言いながら智花の頭をポンポンと撫でた。
最近、つくづく思う事がある。
「俺たち、同じクラスだったら良かったのにな」
「…うん……」
「見事に選択授業もグループも別々だし」
「そうだね…」
俺たちの学校は2クラス合同選択授業があり、俺のクラスの8組と智花のクラスの7組が一緒の授業を受ける。で…、智花の選択科目は美術で俺は書道。
英語・現代文・数学の3科目も7組と8組で合同で、応用問題なんかをやるのはAグループ・平均点のBグループ・基礎から勉強のCグループって感じに分かれるんだけど、俺は全てAグループ。智花は全てBグループ…。
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