小話帳
ぬくもりをもう一度
腕の中で血だらけに横たわる彼女
僕の瞳からは涙が止まらず溢れだす
武士に向いてないと皆に言われる僕を、唯一守ってくれた。認めてくれた
医学の知識も、僕が持つ全てを彼女は褒めて認めてくれた
そんな彼女に答えたかったのに、今の僕は
認めてくれた医学の知識
どれを持ってしても君を救えない。
もどかしさが体を包む。
初めて恋した君は、腕の中で静かに眠る
願うのなら、今度は戦の無い時代で、君と出会って恋をしたい
「…愛してる、**」
答えてくれない体を、また強く抱き締めた。
―ぬくもりをもう一度―
(抱き締めたからだに宿して、そしてもう一度名をよんで)
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優しい武士と
優しい彼女
お互いを認めお互いを求める
シリーズはこれで完結です。
転生してまた出会って恋すればいい
次からはこのお話と全く関係ない小ネタがまた続きます