小話帳
俺が好きなのは永遠に
彼女がいるとどんなに言っても、女は俺に迫ってくる。あまつさえ、その彼女自身に嫌がらせをすると言う女までいるときた。
だったら、と一度だけ抱いてやった。望むのならキスをした。
冷たく、名前も彼女の名を呼んで。それほどまで強く現実を押し付けたんだ。
彼女を守るすべを、それ以外に思い付かなかった。
俺はこんなに、狂おしいほどに彼女を愛していると言うのに
君には伝わらない。
『苦しいよ、』
そう言われて血の気が引いた。苦しませていたのか?俺は、彼女のためという行為で君を
「お前ほど優しく抱いていない」
『私以外を抱くなんて嫌よ…ッ』
「お前以外の名を呼んでキスをしていない」
『私以外に触れないでよ!!!!!』
普段はなかなか感情を爆発させない子だ。珍しい。ぎゅっと抱き締めても彼女はまだばたばた暴れる。
「俺が好きなのは本当に**だけなんだ」
『私だって…っ、でもっ!!!』
「ごめん、もう、そうゆうことしないから」
愛してるが故に違えた道。
これからは、正すから。信頼して
―俺が好きなのは永遠に―
(君だけだから、信じてよ)