小話帳




その後



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「…」

「あ、ぁ、##、##…!!!」







目を見開いて最初に映ったのは一番愛しいあなた








「せん、せ、なま」

「思い出したんだ、##、ごめんな、遅くなって」







ぼやけて、あふれて






目の中にたまった景色は僕の頬にこぼれ落ちる







「あ、せんせ」

「あのときは、残酷な言葉で突き放して済まなかった」







うつむき震える先生。できる限り力をこめて手を握り返すと、先生もそれ以上の力で握る









「でも、頼む、頼むよ



 もう二度と、こんな危ない目に合わないでくれ」

「ん、ごめ、なさ」

「もう、二度と


 愛するひとを失う悲しみは味わいたくないよ」







ぽろぽろあふれる涙をぬぐってくれる先生。




先生は、優しく笑った










「遅れて、ごめんな




 好きだ」















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1p前の最後のアイシテルは先生が桜の木のとこで聞いた空欄「」ですw
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