小話帳
君がいる時はこんなにも















雪だあと思い屋上で雪と一人で戯れる。どうせ友達が部活終わるの待つまで暇だもん









「ふぁー、寒い〜」









今年は私の地方にはなかなか降らない雪が降っている。子供かもしれないけど雪は大好き。あんま降らないしね












「…うわ、なにしてんの」

「うわ、なんで来たの」











柵に寄りかかって雪と遊んでいると、後ろからは望まぬ来訪者。











「俺は雪を見に来たの」

「うっそ」

「ほんとー」










そう言って、奴は私の隣に立つ。











元から会話がないやつだけど、こんなにもなにも話さないとは。











「えい」

「…なにしてんの」

「…戯れ?」











試しに小さく丸めた雪を投げても冷めた反応を返すだけ。おいおい私の体温返せよ












「…手、冷えたっしょ」

「まあね」

「ばかだな」










そう言って奴は私の手を握った。












「お?!何?」

「寒いだろうから」











外に出ているにしては暖かい手。それ以上は、私たちはなにもしゃべらなかった。












―君といる時はこんなにも―





(沈黙や、早い鼓動さえも心地いい)















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彼はずっと主人公ちゃんが好きで、屋上いく姿を見てついてったって言う。




基本私の中での男女カップルは男の片想いから入ります
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