parallel
 


3組、とかかれたプレートが貼ってある教室に入った。

いつも通り人なんて誰もいなくて、時計を見ればまだ8時前。


今日はちょっと早く着いちゃったな。

そんなことを思いながら自分の席に着いた。


どうして私がこんなに早く来るのかっていうと、それは勿論彼に会う為。


6月にあった宿泊研修の日まではもっと遅めのバスに乗っていたけど、丁度その日は今乗っている早めのバスに乗らなきゃいけなくて。

それで乗ったら彼を見つけて一目惚れ。

それからまた会いたいなあって思うようになり、あれから半年以上が経った1月現在でも早めのバスに乗っている。



半年間も毎日彼に会っていて進展がなかったのに、ついに今日、まさか彼と話すことが出来たなんてびっくりするのと同時に、夢なんじゃないかって思う。

きっかけをくれたのは今日初めて会った拓馬で、しかも彼と拓馬は知り合いで。

しまいには拓馬と私は同じ学校で同じ学年だったわけでしょ?

いくらなんでも3人が繋がりすぎている。


神様のイタズラなんだろうか。


 


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