parallel

もっと知りたくなりました

 


「ちーいー!」



激しくドアが開く音がしたかと思うと、必死な形相をしながら息を荒くした日向(桜井日向)が教室に入ってきた。


日向とは高校に入ってから仲良くなった。

唯一他県から来た私を色々なところに連れて行ってくれた子で、今ではいなくてはならない人。



「おはよー」

「おはようどころじゃないんだって!」



日向はそう言うと私の隣の席の椅子を強引に引いて座り、"もーっ、私ここまでずっと走ってきたんだから!"なんて言って机にうつ伏せた。


日向はバスケ部でその中でも先輩と一緒にプレーするほど上手い。

体力だってすごくて、体育の長距離走なんて楽々走っちゃうくらいなのに疲れてるなんて珍しい。



「何があったの?」

「聞いて驚けよ!」



急にバッと顔をあげた日向は、いつになくニヤけていて。


驚いていいんかい。



「茅依の好きな人!あれ、バスのあの彼!その人の高校が分かったの!」



 

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