parallel
プシューっと音を鳴らしながら、バスの戸が開く。
毎日の楽しみであるこの瞬間。
私は心の中で大きく深呼吸をすると、バスの中へ入った。
1番最初に目に入ったのが彼。
180センチはありそうな程背が高く、短めの髪を少しワックスで盛っていて、鼻筋は通っているし、とんでもないくらいカッコいい。
全体的に白くて細い、でもしっかりした体格の彼。
大抵いつもドアの前に立って音楽を聴いている。
制服を着ていることから高校生なんだろうけど、どこの高校かもわからない、ましてや多分同じ1年生だろうと推測しただけで年齢すらわからない。
そんな彼は私の好きな人。