私と彼と彼とmusic
拓真side
今日のストリートライブが終わり、
ギターやらアンプやら、
機材を片付けようとしたとき
少し離れたところで
俺をまっすぐ見ながら
無表情に涙をながし続ける
少女が立っていることに気づいた。
しかも、血がところどころついている。
「おい、大丈夫かよ!?」
俺は少女に近寄って
肩に触ったが、
「あ、悪い……」
すぐに手を離した。
ぶるぶると震えだしたからだ。
「ちょっと待ってろよ。」