同じ空で逢えるまで
「そ、それで。なんで私の家にいるんですか?それと…あなた誰ですか?」

「ん?覚えてねぇの?愛梨、俺が告ったら倒れた。あぁそれと!俺の名前は翔太だ。3年」

 そりゃ、告白なんて生まれて初めてだったからね。

 倒れても無理はないけど……。

「じゃあ…なんで私の家がわかったんですか?」

「なんだ。質問の多い奴だなぁ…。家の場所なんか、愛梨の同級生に聞けば一発でわかる。さっき、愛梨と一緒にいた奴。脅したら普通に教えてくれたぞ」

 波音のことかぁ…。

 しかも脅したっていいましたねこの方。

 涼しい顔でよくそんな大胆な事を……。



 私はふと思い出した手紙のことを聞いてみることにした。

「波音の手紙…なぜ持ってたんですか?」

「あいつが愛梨の下駄箱に何か入れてんの見たから」

「…それで手紙をすり替えたんですか…」

 感謝はしてるけど…。

 ほんと、大胆な人だなぁ。
< 32 / 60 >

この作品をシェア

pagetop