ワタシの執事サマ
私は泣きじゃくるセイナを
優しく頭を撫でる

ごめんね…私のせいで
セイナを辛くさせてしまったもんね…

なのにセイナはみずから私に
泣いてまで抱きついて来てくれた

本当は私は何言われても
おかしくないのに…

「もし…アヤコが私のこと嫌いに
なったらって思うとだんだん学校に
行けなくなって……
本当に…ごめんなさい」

「違うよ…セイナは悪くない…
私が裏切ったから…
大切な友達を…」

私はないちゃいけない…
泣いたらダメなのに…
涙が出そうになる

私は必死に泣かないと
下唇を噛みしめ

震える体をセイナに
伝わらないように体を離す

セイナは顔を下に向け
小さな声がかすかに聞こえる
< 158 / 281 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop