黒猫にkiss









学校につくとあげはが机に突っ伏していた




「あれ?早いね。珍しい」


「礼央~」



なきつくように走ってきたあげはを思わずよけてしまった







ガゴッ



見事ドアに頭をぶつけるあげは





「れーおー…」



「あーあー、ごめんって。とりま冷やす?」





「も~…」








水のみ場で冷やしているとあげはが口を開いた





「昨日、礼央達が帰ったあとルカさん事情をくわしく説明してくれて…

てか、無口で全然話してくれなくって冷たくて…正確にはその隣にいた優って人が補足のように説明してくれたんだけどね


どんな危ないめに会うかわからないからこれからは極限に外出はさけ

一人になるのは禁止。


今日だって車で学校近くまで行くからハラハラで…」






「…お疲れさん」






「もー!礼央はのん気なんだから!!
ミナミはミナミでルカさんや優さんを挑発するし


あたし、必死だったんだから…」




「よく頑張りました。」



優しくあげはの頭を撫ぜた





自分と1cmしか変わらない彼女はげっそりとした顔





みなみの奴、容赦ないなぁ







「不良の喧嘩ってこんなにすごいものなの?」



「さー?生きてる世界が違うって感じだし」



「…そうだよねぇ。実際、本当にそうなのかもわからないし」




…。


「あ、あげは」




「ん?」




「…やっぱなんでもない」









昨日のことを言おうとしたけどやめた




はやととの会話






あのあと携帯にメールがきて




"このことは二人には秘密"って言われた









監視しているみたいで


いい気はしないけど








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