ペテンな彼氏
 「・・・仕方ねえな。愛するお前の為に右をくれてやろう」

 恭真さんは溜息をつきながら2枚の手札を私に突き出した。


 いや、愛するとか今全然いらないし!!

 「・・・嘘でしょ?」

 「愛するお前にそんな事は言わない」

 
 信用するかっての!!!

 「さぁ、取れ」

 私はそっと右の手札に手を伸ばす。

 ここで恭真さんが嘘を言っていたら私を愛していないという事・・・!

 そうして攻めればきっと私の勝ちな筈!
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