ペテンな彼氏
 あんなに熱したトランプも皆飽きてきて、結局都が途中から爆睡した事でトランプはあっさり中止となってしまった。

 そして私はあれからボロ負け。結果的に塁さんを喜ばせる結果となってしまったのであった。

 「こりゃあ都も起きそうにないな」

 塁さんがつまらなさそうに呟く。

 こんにゃろぉ、最下位にならいからって…!

 でも、疲れたように昏々と眠る都を見てると、何かこんな事もどうでもいいように思えてきたぐらいだった。

 「あのソファー使っていいよ?あー、恭真に襲われそうになったら叫ぶんだょー…」

 そういう塁さんを恭真さんは軽く「手前等の前でできっかよ」とだけ呟いて殴る。あ、やっぱり恭真さんも疲れているんだな…
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