ペテンな彼氏
 俺は長ランからそっと顔を覗かせている腕時計を見た。

 5時。

 1時間、話し込んでたって事か。



 「ねぇ、だから私が・・・す、好き・・・なの?」

 「・・・ん?はぁ?」

 「だから、その経験不足って」

 あぁ言ったな、そんな事。

 あんな否定しまくってたのに、そういう事は覚えてんだな・・・

 「・・・あたし以外にも、いると思う。私よりもっと可愛くて、頭良くて、性格がいい女の子がさ。・・・何で、私なの?どうして?」

 「・・・・・それは、」
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