ペテンな彼氏
 「・・・恭真さん」

 「好きだ、弓亜。お前と初めて会って、話した、あの瞬間から」

 


 何か色々分かってきた。


 きっとそう。
 〝金髪女さん〟や、他の女達だって、


 きっと恭真さんに母親と同じ事しかしなかったんだ。
 捨てたとかじゃない。
 只恭真さんにとっての女嫌いの象徴しかなかったんだ。


 あたしは何も知らないし、分かんない。

 けれど、それがどれだけ恭真さんにとって辛かったかー…


 ほんの少しだけなら、今なら分かる気がする。
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