ペテンな彼氏
 「弓亜、早く入って」

 私は恭真さんの声に我に返った。ここで止まってちゃ恭真さん入れないもんね。

 「恭真ぁー、そいつ誰~?」

 「1番手前のソファーに座って待ってろ」
 恭真さんは雑誌を読んでいる人を無視したまま、部屋の1番奥のソファーにどかっと座った。

 うわぁ、本当にお偉いさんだ・・・。

 「無視しないでよぉ恭真ぁ・・・ねぇ誰ー?あいつ誰ぇー?」

 相変わらず雑誌の人は恭真さんに質問してるのに、恭真さんはガン無視したまま他の人としゃべっている。
< 31 / 180 >

この作品をシェア

pagetop