バケバケ2
そして灰音はシイににゃんだーらんどのバケバコの情報を教えた。
にゃんだーらんどのどこかにバケバコがあるかもしれないと。
「まぁバケバケが絡んでるわけじゃなさそうだし、洋子でも誘って遊びがてら行ってきたら?」
そう言って灰音はシイににゃんだーらんどのチケットを二枚渡した。
「ありがとう。」
シイはチケットを受け取り帰って行った。
人間になったシイ。
バケバケの私。
シイは人間の力を取り戻そうとしている。
洋子を守るために。
洋子を守るために生まれてきたシイにとって今の状態は死に値する。
よかった。
わたしはバケバケで。
人間になりたくない。
力を失いたくはない。
でもチケットをもらったシイを見て、これから洋子とでかけるであろうシイを見て…
私は腹立たしくて仕方ないのだ。
二人ででかけられるのに…
普通の恋人として生きていけるのに…
それでも人間になりたいなんて。
わがままにも程がある。
なんて。