バケバケ2
それから、俺はほぼ毎日あの鏡を見に行った。
変な話だが、俺は鏡を愛してしまったのだ。
ある日そんな俺に気がついた両親はその鏡を隠してしまった。
「灰音、あれは危険なものなんだ。もう忘れるんだよ。せっかくの夏休みなんだから外で遊んできなさい。」
忘れられるはずがなかった。
とは言っても隠されてしまったものはどうしようもなく、俺は普通の小学生のように外で遊んだ。
友達とサッカーしたり、バスケしたり。
俺は地域のジュニアバスケサークルに入っていたので、その練習にも積極的に参加した。
あの鏡を忘れようとするために。
しかし、災厄は訪れる。