バケバケ2
「それで、今シイを探しているわけか。」
「はい。」
「わかった。俺も探すのを手伝う。…心当たりがあるしな。」
「心当たり…?」
「…ここに、シイはもういない。」
「え?じゃあどこに…」
「こっちだ。」
燕さんが私の手を引く。
「うん。」
私は頷き、燕さんに着いて行った。
燕さんはにゃんだーランドの奥へ私を連れて行く。
「どこにシイはいるの?」
「にゃんだーランドの奥…かもしれない。敵はこんな人の多いところで派手なことはしないはずだ。…奥にあまり人の来ないところがある。そこなら…」
やっぱり燕さんはすごい。
こんな状況でも冷静に物事を考えている。
それに比べて私はただ焦ってばかりで…とにかく、今はシイを助けなくてはいけない。
待っててね、シイ。
必ず私が助けるから。