バケバケ2




ハイネは再びため息をつき、雑に水晶玉を箱の中にしまう。


「さてと、俺は寝るから。」


「寝るって、まだお昼の3時よぅ?」


「午前中やった倉庫の整理で疲れてんだよー。じゃっ、客来たら起こしてー。」


ハイネはそう言ってあくびをしながら部屋を出て行った。


部屋に残されたのは私と水晶玉。






運命を共にする人を映す、か…。







こんなものなくたって、私には運命を共にする人がわかる。


あの日から決まっていたのだ。


ハイネに出会ったあの日から、私の運命は彼と共にあり、彼が死ぬ時は私も死ぬ。


彼が命の危機に直面した時は、私は命をかけて彼を守る。


私にはハイネしかいない。





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