バケバケ2
午後5時。
「よし、いこう!」
灰音と燕さんが中に入っていく。
エレジーがパソコンを開く。
「これで2人の様子を見ることができるわ。」
パソコンの画面には店内の様子が映し出される。
黒を基調としたおしゃれな店内だ。
中に入るとすぐ、黒いスーツを着た男の人が出迎えた。
「2名で予約していた神崎でーす。」
灰音が右手でピースサインを作りながら言う。
「神崎様ですね、お待ちしておりました。こちらへどうぞ。」
男の人は灰音と燕さんを店の奥へと案内した。
30ほどのテーブルがあり、それぞれ派手な格好をした女の人が席について客と話をしていた。
「こちらへ。」
男の人はテーブルに灰音と燕さんを案内した。
「ありがと。」
灰音と燕さんが席に着くと、男の人は店の説明を始めた。
「当店ではお客様にご満足いただけるよう、お客様好みの女性を指名できるシステムとなっております。お客様のお好みの女性の写真など、顔の分かるものを見せて頂ければ、その方に似た女性をご紹介させていただきます。」
「ふーん、すげーな。」
「なにかご希望はありますか?お一人様につき1人、指名が出来ますが。」
「じゃあ…」
灰音はポケットから携帯を取り出し、男の人に見せた。
「この子でよろしく。」
「かしこまりました。」