バケバケ2
「誰を指名したのかしら?」
エレジーがパソコンの画面を熱心に覗き込む。
「直接灰音に聞けばいいじゃないか。」
「シイの言う通りね。…ハイネ?」
エレジーがマイクで灰音に呼びかけると、小声の灰音の声が返って来た。
『なんだよ、あんま話かけんなよ。』
「誰を指名したのかしら?」
『……これ。』
灰音はカメラに見えるように携帯の画面を映した。
「え、私…?」
画面に映っていたのは私の写真だった。
「どういうことよ!ハイネ、私というものがありながら!」
『あぁー、そんなでかい声出したら耳がおかしくなるだろ。』
「落ち着けってエレジー…」
怒り狂うエレジーをシイがなだめる。